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【90点】傑作ループ映画「トランスワールド」

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ぱっかん
執筆者:「ぱっかん(@pakkan316)」見る映画の9割が洋画です!

クリントイーストウッドの息子「スコットイーストウッド」主演のサスペンス映画「トランスワールド」を観ました。
超面白かったので感想記事を書きます。

いつも通り、ネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。

※当記事は
「トランスワールド 映画」
「トランスワールド 感想」
「トランスワールド 評価」
などのワードで検索される方におすすめです。

作品情報

公開年 2011年
原題 Enter Nowhere
上映時間 89分
製作国 アメリカ
監督 ジャック・ヘラー
脚本 ショーン・クリステンセン、ジェイソン・ドラン
ジャンル サスペンス
主要キャスト キャサリン・ウォーターストーン
スコット・イーストウッド
ショーン・サイポス
クリストファー・デナム
サラ・パクストン
配信サイト・媒体 市販DVD
Netflix…他

あらすじ

森の中のキャビンで出会った3人の男女。この出会いは偶然に思えたが、彼らには驚くべき共通点があった。協力して事態を乗り切ろうとする3人を待つ運命とは?

引用:Netflix

唐突に3人の男女が出会うわけではなく、小出しで出会っていきます。
そして徐々に徐々に、一つずつヒントが登場し、ある事実に迫っていくところがすごく惹きつけられました。

【ネタバレ無し】感想

「ループ物」と言っていいのかどうか分かりませんが、それに近い状況になります。
ある意味これがネタバレになってしまってる感もありますが、ループしてるという事実は割と序盤で明らかになるので大丈夫でしょう・・・。

ラストについて語るとどうしてもネタバレになるので言えませんが、序盤の「ちょっとずつ風呂敷を広げていくところ」は本当に惹きつけられました。
そして風呂敷はちゃんと畳まれます。

「好きなだけ謎を作りまくって、最終的に何も解決せずに終わる映画」も多いですが、そういう類の映画では無いので安心して鑑賞できます。
ご安心を。

※次項からネタバレを含みます。
 
 
 
 

【ネタバレ有り】感想

序盤~中盤にかけての惹きつけ方が凄い(良い点)

主に脚本についてですが、風呂敷の広げ方が非常に上手いです。
主要人物がいきなり出会うのではなく、ある程度時間を置いて出会うところもなんとなく良かったと思います。

そして大事な「共通点」もしくは「あり得ない点」を見つけるという瞬間。

・全員全然違うところから来た
・どうやら時空を超えている
・どうやら我々は血縁者らしい

互いに赤の他人だと思っていたのに、本当は深い関係があると分かる重要な場面です。

これ系の展開が含まれる超自然的サスペンス映画は良くありますが、どの作品でもこの「驚愕の事実を知る時」はとても大事です。
そしてこの瞬間は、驚きを隠せないという役者たちの絶妙な演技力ももちろんですが、どこでねじ込むかという脚本部分も非常に大事です。

本作はそのタイミングが凄く良く、中盤も中だるみすることなく、思う存分最後まで楽しめました。

鑑賞者を惹きつける魅力的なキャラ設定(良い点)

主要人物は3人。
男一人、女二人です。

森の中というロケーションなので、必然的に男はサバイバルに長けた男らしいキャラになります。

そんな大事な大事な男役を務めるのは、クリントイーストウッドの息子「スコット・イーストウッド」

【90点】「トランスワールド」傑作ループ映画でした:トム役:スコット・イーストウッド
トム役:スコット・イーストウッド

特に知的なサバイバル術を披露するわけではありませんが、「トムはサバイバルに強いんだろう」というのが雰囲気でなんとなく分かります。
これは凄く大事なことです。

 

トムの雰囲気が「頼りになるかどうか」で、作品における安心感が一気に左右されます。

実際、トムが席を外し女二人だけが残されるシーンなど、どこか心細さがありつつも、逆に「監視役がいなくなった」ということで、少しハメを外す可愛らしさも見受けられました。

【90点】「トランスワールド」傑作ループ映画でした:サマンサ役:キャサリン・ウォーターストーン
サマンサ役:キャサリン・ウォーターストーン
【90点】「トランスワールド」傑作ループ映画でした:ジョディ役:サラ・パクストン
ジョディ役:サラ・パクストン

女性二人も素晴らしい配役でした。
お上品なサマンサと、荒れたジョディの化学反応は見ていて面白く、特に序盤、けんか腰だったジョディが翌日謝りながら小屋を後にするシーンは少し胸を撃たれました。

ちなみに上記ジョディのキャプチャ写真は、ちょうど全員が自分の居場所(と思っている場所)を言い合うシーンです。
つい先ほどまで「みんな頭がイカれてる」と強気だったジョディですが、トムにガッと肩を掴まれ、「本気で思っているのか?」と聞かれた時、一気に怯えた表情になります。

ここが凄い可愛い。

このシーンひとつで、ジョディは虚勢を張ってただけというのが良く分かります。

というように、各キャラクターの心理描写の描き方も良く、そして配役もピッタリハマっているため、見ていてすごく心地よく、安心感がありました。

考察

考察①序盤から既にループしていた

冒頭から既にマップがループしていたことが分かります。
作中で表現されていた「パックマン状態」だということですね。

最初、森の中で彷徨うサマンサが小屋を見つけ、その中でオートミール?のようなものを食べていると、一見怪しい奴に見えるトムが帰宅。
トムが立ち去り、すぐさまその小屋を離れようとするサマンサ。

ここで当然トムの行先とは反対方向に行くはずですが、サマンサはトムと衝突し転倒します。

 

ここが既に地点ループ現象の伏線になっていたんですね。

ちなみに作中で登場する「パックマン」ですが、パックマンはステージの左右両端が繋がっており、右から画面アウトすると、左から登場するという仕組みになっています。(逆もしかり)

恐らく、生まれ年的に丁度パックマン世代だったこともあり、ジョディはパックマンを例えとして出したのでしょう。

考察②何のために彼らは小屋に集められたのか?

トム、サマンサ、ジョディ、そして一番祖先の「ハンス」。
彼らは何故そこに集められたのでしょうか。

作中でも語られていましたが、彼らは基本的に悲惨な人生を送っていました。
サマンサ、ジョディが死ぬことは、それぞれの未来人であるジョディ、トムが既に知っており、そしてそれぞれ自分の死ぬ瞬間を夢で体験していました。

この負の連鎖を止めるべく、時間軸を捻じ曲げられる大きな力が働いて、「ハンスを助ければ人生を変えられる」というチャンスが与えられたのでしょう。

その力は神によるものか、それとも時空を超えられる未来人(更なる子孫)によるものか分かりませんが、そこは一切の説明が無かった為に考えようがありません。

考察③ラストは何が起きたのか?

ジョディがハンスに撃たれ、死にました。
それと同じくして、トムも幽霊のように消えてしまいました。

その後、空爆の中を走り抜けなんとか塹壕(ざんごう)の中へと非難したサマンサとハンスでしたが、サマンサは残念ながら頭を打って絶命したようです。

いや、絶命したかどうかは分かりません。
もしかしたら、「ハンスを生存させる」というミッションをクリアしたことで、その時代にいる意味が無くなったため消えただけかもしれません。

そしてその後、まともに育った優しい印象のジョディが映ります。
ジョディは、自分の母親であるサマンサ(小屋の時より老けていた)と一緒に、父の遺骨(ジョディにとって祖父)を撒きに海辺を歩く。
これがラストカットでした。

 

骨壺については誰のものか説明がありませんでしたが、ハンスの遺骨だと考えるのが自然です。

どうやら上手く未来を変えられたようです。
見事なハッピーエンドでしたね。

考察④商店の金庫の中身はなんだったのか??

作中で2度も登場した金庫

店員は「中身はお気に召さんよ」とだけ言うが、いったい中身はなんだったのでしょうか??

最初僕は「ジョディが持っていた大金」だと推測しました。
ジョディは輪ゴムで留めた札束をポケットに入れており、あれは明らかにレジの中に入ってるお金だけの量ではありませんでした。

だから僕は「金庫の中も結局お金だった」と思ったのですが、なんか引っかかります。
その程度なら、作中で2度も金庫が出てくるはずもないし、店員も「中身はお気に召さんよ」と二度も言うはずがありません。
製作陣は、このセリフを明らかに鑑賞者の記憶に残そうとしています。

つまり、絶対に意図があるのです。

僕は思いました。
あの金庫こそ、時空を超える扉なのではと。

なんとなくですが、あの店員も何かを悟ったような表情に見えませんでしたか。

原題「Enter Nowhere」の意味

Enter Nowhereを翻訳すると「どこにも行けない」となります。

この原題、めっちゃカッコよく無いっすか・・・。
邦題は「トランス・ワールド」と、明らかに日本人にも分かりやすいタイトルになってますが、個人的にはEnter Nowhereのままで日本向けに広めて欲しかったと思ってます。

 

それに「どこにも行けない」だけだと、「何かの事情で登場人物たちが足止めを食らってる」としか推測できませんが、タイトルに「トランス」と入ってると、どことなく「時空を超えてるのか?」的な推測が出来てしまいます。

あと「エンター・ナウヒア」「エンター・ノーウェア」という語呂が単純にかっこいい。

評価・まとめ

90点

思いの外神作でした。
物語の入り口は、僕が大好きな「アイデンティティー(2007)」にも似ており、少しワクワクしました。

90点はちょっと高過ぎかなと思ってますが、タイムパラドクス系のジャンルが好きなので、ただただ「好き」という理由で高評価にしちゃってます。

実際に中盤くらいまでは時間を忘れてのめり込めたし、本物の神作であることは間違いないです。



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4 件のコメント

  • コメントを失礼致します。
    僕もこの作品が大好きです。記事ありがとうございます。

    投稿者様の記事において、映画タイトルについて言及しておられましたね。そこで投稿者様は、エンターノーウェアを「何かの事情で登場人物たちが足止めを食らってる」と表現されました。
    これを読んで、この映画タイトルには二重の意味があった事に気付きました。ループする森と、登場人物1人1人のトラウマという「人生の足止め」です。

    この2つが最終的に解決する話ですからきっと二重の意味があるのではないかと思った次第です。

    適当な事を書いてすみません。

    • タンしお 様
      コメントありがとうございます!

      >ループする森と、登場人物1人1人のトラウマという「人生の足止め」です。

      確かに!
      3人とも問題を抱えているという状況だったため、それもタイトルに表れていますね。
      素晴らしい気付きをありがとうございます!

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    名前:ぱっかん(@pakkan316
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    「ぱっかんブログ」という雑記ブログで、映画やら何やらと色々書いてましたが、映画記事数が増えたのでそれを「ぱっかんシネマ」として立ち上げました。
    洋画ホラー、サスペンスが好み。あとスローモーションになった時に流れる「ドゥーン...」という効果音も好き。

    こういう曲を作ったりしてます↓

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